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2024年4月9日(火)

【金澤町家コラム】金澤町家の畳

卯月、卯の花が咲く季節です。

穏やかな陽光が降り注ぎ、霞たなびき草花が咲きほころぶ春です。
長く冷たい冬の後は皆が待ち焦がれた明るい風景が広がります。
入学・入社・転勤と旅立ちの季節でもあります。
新年度という区切りをつけそれぞれが新天地に向かわれることでしょう。
金澤町家情報館も新年度を迎え、これまで以上に金澤町家の魅力を発信していきたいと思っております。

今回は畳について・・

来館された子どもが畳に足を下ろすと「足の裏が喜んでいる」と話してくれ嬉しく思ったことがありました。畳の部屋が無い家に住んでいて、初めて畳の上を歩いたそうです。
近年、畳の部屋が無い家も珍しくありませんね。

畳といえば、日本の伝統的な床材です。クッション性が高く、湿度調整してくれるので足ざわりが良いかと思います。
また、畳には足音や物音を軽減する遮音効果・い草の香りによるリラックス効果もあります。ただ、長持ちさせるためのメンテナンスは必要だそうです。

金澤町家情報館にある茶の間・奥の間・茶室・座敷・前二階の2部屋すべて畳です。茶の間や奥の間の畳は、寝転んでくつろげるなつかしさやホッとする安心感があります。茶室や座敷の畳は非日常を感じ、ピシッと気が引き締まります。「縁を踏まない!」と子供のころ母に言われたことを思い出します。。
部屋の使用目的によって畳のもつイメージは随分変わります。近年、畳の種類や色も豊富で使い方もいろいろだそうです。

長く金澤町家に住んでいらっしゃる方の中には畳の良さを知りながら、床暖のフローリングに変える方もおられます。
長く受け継いできた金澤町家だからこそ居住者が安心して心地よく暮らせることが一番ですね。

※ 前回のクイズの答え ※

和室などで床上30cmぐらいに貼ってある和紙を

     「 腰貼り 」 と言います。

茶室や座敷など人を招く部屋は、特に大切に気を使っているのでしょう。おもてなしの気持ちが伝わります。