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2023年11月14日(火)

【金澤町家コラム】金澤町家の根継ぎ

11月
霜月、神来月・雪待月ともいわれます。
神来月とは神無月に出雲へ出かけておられた神様が帰って来られます。
雪待月とは冬支度が出来、あとは雪の降るのを待つ趣ある読み名です。
日本人は春には桜を愛で花見に出かけ、秋には錦秋に誘われ紅葉狩りに出かけます。
ともに一瞬に咲き誇り華麗に装い、名残を惜しむように見事に散ります。
一瞬だからこそ日本の四季に心奪われるのでしょう。

金澤町家情報館では、11月23日に「秋の金澤町家演奏会・体験会 ~箏の調べ~」を開催いたします。どうぞ歴史ある金澤町家で日本古来の箏の音色を去りゆく秋を感じて楽しんで下さい。

金澤町家情報館は江戸時代末期に大工さんが自宅として建てたのが始まりといわれています。約150年も前のことです。建った当時は平屋でした。。。

この金澤町家情報館にある柱は、長い年月の間に根元部分が腐食していました。リノベーション時、伝統技術の継手のひとつである「金輪継ぎ」という技法を用いて根継ぎ(切って傷んだ部分を取り除き新しい材料で継ぎ足す)修復しています。
長い年月を経て引き継がれている金澤町家は、柱や梁など建物を支える構造体の傷みを早い段階で適切に修繕することが大切です。
貴重な古い材料を活かし適切な方法で修繕することにより金澤町家が更に長い年月に耐え、継承されていくことが可能となるでしょう。
先人達が大切に守ってきた金澤町家を再生・活用して行きましょう。

金澤町家情報館に根継ぎの見本を展示しています。

職人の技が光ります☆
         

※ 前回のクイズの答え ※

これは、「 釘隠し 」です。

長押(なげし)などに打った釘の頭を隠すためにつけられた飾り金具です。
金澤町家情報館の2階のお座敷には6つ使われています。