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2024年8月13日(火)

【金澤町家コラム】金澤町家の土間

夏の早朝に紫・青・桃色の大輪の花を咲かせる朝顔。
暑い毎日ですが、今日も元気をくれました。
朝顔の種子は奈良時代末期または平安時代に遣唐使が中国から薬として持ち帰ったのが初めとされています。
江戸時代には朝顔ブームが起き広く観賞用植物となったそうです。

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今回は、土間について。。
古い日本家屋には土間があり、家の中と外を心地よく繋いでいます。
土間は屋内でありながら靴を履いたまま使える実用性のある空間 です。
むかし、土間は水仕事や農具の手入れなどの作業場であり、釜戸などある炊事場であり、商家では商売をしたりお客様をもてなす場所として活用されました。
そんな使い勝手のいい実用性のある土間ですが、家の中に廊下ができ、ガスが普及してきて居住スペースも小さくなることで時代とともにだんだんと減っていきました。

金澤町家情報館は以前はお米屋さんを営まれていた建物です。
雨風や強い日差しから守るサガリがあり、蔀戸(しとみど)を全開口にして土間で商売をしていたそうです。間口は5.5間(1間≒1.82m)と奥行き2間ほどの土間です。

金澤町家情報館の土間には、一二三石が埋め込まれています。
1個・2個・3個と小石を寄せて散りばめた模様の技法です。
素朴でほっとするやさしさを感じさせます。

最近は、収納場所として・趣味のスペースや子どもやペットの遊び場として様々な使い方ができる土間の魅力が見直されています。

年々暑くなる日本の夏にひんやりとした土間の利用価値も高まっているようです。